西濃運輸の健保の解散
西濃運輸健保が解散して各マスコミはまた騒いでいる。他にも健保解散が相次いでいるらしいが、不採算健保は解散すればいいと思う。なぜなら健保組合の歴史的使命は終わったというのが私の考えだからだ。日経新聞の大林尚のように、健保組合=民営化と考えるのはおかしい。私も規制撤廃による民活導入には一般的に賛成だが、健保の話しは筋が違う。国民全体の社会保障制度をどうするかという話しだから、大企業関係者や公務員だけが利益を享受している今の制度はすべて撤廃すべきであろう。
10月から全国健康保険協会が設立され都道府県単位で運営されることになっている。政管健保がまずそこに移管されるが、いずれ国保も移管される。組合健保もすべてそこに移れば、国民全体の不公平感はなくなる。きめ細かな健康管理ができなくなるなどの問題点は残るがそれらには対応する方法はあるだろう。
西濃運輸健保の場合、被扶養者の比率が高かったようだ。健康保険法は大正時代から続く法律のため、被扶養者の考え方が時代にあっていない。今でいえばニートであっても収入が130万円未満であれば被扶養者になれ、しかも年齢要件はない。法律で対象としていた学生アルバイトの収入要件が変なかたちで流用されているのである。この点も時代に即して改善されるべきことであるが、もっと大きな問題は親の扶養である。60代の親を扶養しその親が農業中心でやってきた場合などでは、年収が各180万円未満であれば被扶養者になれる。その場合、親が農業をして米や野菜を作っていても自家用であれば収入にはカウントされない。実際に扶養されていなくても被扶養者になれる。調べたわけではないが、こういうケースが多々あったのではなかろうかと推察される。
後期高齢者にもこのようなケースがあったため、今回の制度改正によって是正された。これは歓迎すべきことである。例えば、夫婦子供一人に70歳の母親の4人がいて母の年金50万妻および子供の収入それぞれ100万、夫の収入500万の場合4人の健康保険料は夫一人の収入プラス通勤費にかかる保険料(約20万円)だけである。収入750万円で20万円である。これが、勤めている間は親がいくつになろうと続いていたのである。国民健保であれば倍ぐらいの保険料となるところであり、被用者健保の被扶養者概念の未整備を示している。
そういう意味では協会健保になっても問題は解決されないから、更なる制度改正が望まれる。
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